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タイの洞窟少年 驚くべき日本とタイの報道の違い

もうメシは食ったかの?儂はノブじゃ。

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今年の日本は災害が多いようだ。

大雨や猛暑が例年の比ではないというニュースをこちらでもよく聞いている。

タイでも洞窟に入ったサッカー少年が洪水で閉じ込められた。

無事助け出されたが、救出チームのダイバーが一人亡くなってしまった。

亡くなったダイバーの方には心より哀悼の意を表したい。

 

さて今日はタイで洞窟に閉じ込められた少年たちの事件について、

「責任」「不法就労」「中国」

の3つの点について日本との違いを考察したい。

 

まず最初に、この事件について簡単に概要を説明しておこう。

タイ北部チェンライ県で23日から、少年サッカーチームのメンバーの13―16歳の少年12人とコーチの男性(25)が行方不明になり、警察、軍などが捜索を行っている。

 12人は同県メーサイ郡タムルアン・クンナムナーンノーン公園の洞窟の内部で迷ったとみられている。洞窟の内部は雨水が流れ込んで水位が上昇し、捜索が難航。24日からタイ海軍の潜水士も捜索に加わった。

ニュースクリップ

 

6月23日から閉じ込められていたサッカーチームの少年たちは7月2日に発見され、7月8日に4人、9日に4人、10日に少年4人とコーチが救出され、無事全員が救出された。

しかし、残念ながらタイ人潜水士1名が救出活動中に死亡している。

そしてこの間なんと18日。2週間以上もほとんど飲まず食わずで全員が過ごしたとのことである。

 

 

1.責任はいづこに!

サッカー少年たちが洞窟に入った理由は、メンバーの誕生日を祝うためだった。

現場は洪水の時期には水が洞窟に入り込むことは地元の人間には知られていたらしい。

もし日本でこの事件が起こっていたらどうなっていたか想像してほしい。

「雨期の時期に水が入り込む洞窟に入るなんて自殺行為!」、「なぜそのくらいの創造力が働かないのか!」

たとえそれが子どもたちだけだったとしても自己責任論が出かねない。

しかも、この事件ではコーチも一緒にいたのである。

日本なら間違いなく「大人であるコーチがなぜ子供たちを止めなかったのか!」とコーチを責める声が大半を占めただろう。

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ところが、驚くべきことにタイではこのような声はほとんど聞かれないのだ。

子どもたちが救出されたことへの喜びの言葉一色なのである。

 

全員が無事に救出された!

コーチが子どもたちに瞑想させてパニックにしなかった!

サッカーワールドカップ勝戦へ招待!

大学の学長が将来大学進学を希望した場合の支援を申し出た!

など、コーチや子どもたちを責める声はほとんど聞かれない。

今現在少年たちは亡くなった潜水士の供養のために出家中であるが、それも非常に好意的に伝えられている。

さらに、極めつけは洞窟内の水を強制的に、排水したため近くの田んぼで今期は作物が取れなくなってしまった。

周辺のタイ人にとっては大被害だ!

それに対してタイ政府が保証を申し出たが、なんと9割のタイ人がそれを断ったそうだ。

子どもたちを助けるためだったので仕方がないということらしい。

素晴らしいのう!

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日本人にこれができるだろうか?

今期の収入がゼロになってしまったにも関わらず、子どもたちが助かったことを喜び補償を断るなど、日本人にはその発想すらないのではないだろうか。

儂にはない。

 

タイ人は起こってしまったことに対しての寛容の度合いが日本人とは大きく違う

日本人は危機を避けるための予防的な行動に重きを置く

危険にさらされないためにはどうするべきかを第一に考える。

 

しかし、それに重きを置きすぎるがゆえに、このような事故が起こった際に、素直に子どもたちが救出されたことを喜べず、いったい誰が悪いのかという責任論が過剰なまでに巻き起こってしまう、ような気がする。

 

子ども達が救出されたことをしっかり素直に喜べる、そんなタイ人が羨ましい。

単純明快なその気質は日本人にはないところではないか。

 

 

 

2.不法就労は致し方なし?!

今回救出されたコーチや少年の一部は無国籍者であった。

タイ政府はタイ国籍を与える方針のようだ。

www.newsclip.be

無国籍の問題は東南アジアではよく聞く話だ。

これについて、報道陣からの取材が過熱し、タイ政府が不快感を表したという報道も目にしている。

無国籍とはいかなくても不法就労・不法滞在している外国人がタイには多い。

ときどき、漁船の船員や風俗店、ゴーゴーバーでの摘発がニュースになる。

日本と違い地続きでほかの国と接しているタイでは、不法就労をゼロにするのは不可能だ。

 

ここで不法就労は悪いことだ」と思っている日本人は、そもそもなぜ不法就労などという問題があるのか考えてもらいたい。

 

タイでも昔の日本でもそうであるが、産業のない地域に生まれた人々は、働く場所がないので収入を得るためには産業のある地域に出ていかなければならない

生まれるところは選べない、人生最初のサイコロがどのようになるかで一生が決まるのである。

 

そしてそのような地域出身の人間は総じて教養が高いわけでも、情報インフラが整っているわけでもないので、得られる情報には限りがあり、周りがそうしているから自分もそうしようという程度の認識で国外に出て不法労働を行い、摘発されるのだ。

 

この点において、日本人というのは人生最初のサイコロで勝ち組の目を出したのだ。

その勝ち組である日本人の遵法意識を、東南アジアの田舎などの貧しい地域の目を出してしまった人々に当てはめることは適当ではない。

不法就労は悪いことかもしれないが、なぜそれが悪いのか、なくすためにどうすればよいかが大事なのではないだろうか。

 

儂はやはり中国の一帯一路よりも、日本を含むTPPにしっかりとコミットしてほしいと思う。

タイは中国よりの国だが、日本との関係も良い国だ。

外交もしたたかである。

これからのタイの外交政策に期待をしてきたい。

 

 

3.同情しきれない中国人

タイの洞窟少年たちの事件と時を同じくして、プーケット島沖でボートが転覆し中国人を中心に40人近くが死亡した事故が起きている。

www.recordchina.co.jp

このとき、タイの潜水士は洞窟の少年たちを救出するためほとんどが出払っていた。

そのため、こちらの救出作業には潜水士が出動できなかったそうだ。

 

しかも、記事にある通り中国人によくありがちな問題行動があるものだから、また一騒動である。

中国国内でも「タイ人少年は助けて中国人を助けようとしないタイはひどい国だ!」とバッシングが起きているそうだ。

まあいいがかりである。

 

被害にあってしまった中国人に責任はなく、時期が悪かったことは大変気の毒であることは間違いない。

ただ、こういうツアー会社を経営する中国人がいることが、中国という国を自ら貶めていることを、中国人は何とかしていなかければならないのではないだろうか。

 

最後に、少年たちが救出される順番はどうやって決まったのかを紹介しておこう。

子どもたちが話し合い、洞窟から「家が遠い順」で救出されたそうだ。

子どもたちは当然ながら外で大騒ぎになっていることを知らないので、外に出たら置きっぱなしの自転車で家に帰るつもりだったようである。

家が遠い子が早く帰れるようにとの配慮だったらしい。

なんともかわいらしい発想ではないだろうか。

また、16日も閉じ込められておきながら、家が近い子もその決定にわがままを言わなかったところがタイのおおらかさを象徴しているような気がする。

九死に一生を得た今回の騒動を糧にして、この子供たちそしてコーチが立派な大人に育っていってくれることを切に願いたい。

今宵はここまでじゃ。また、次を楽しみにしておれ。